夏になると、おばあさんの店に初めてのお客が来た。 それは海の村から働きに来ている若い男の人で 懐かしい海の色のカーテンを作って欲しいとの事だった。 おばあさんとはる子はどの色の布にするかを話し合ったがなかなか決まらなかった。 そこで窓にかかっている白いカーテンがレースを重ねて作ることを提案した。 おばあさんは5枚の色の違うレースを重ねると本当に海の色のように見えた。 できあがったカーテンを見ていると二人には本当に波の音や海の情景が浮かんでくるのだった。