仲間とはぐれ森をさまよう小森さんの前に現れたのは
たばこをくわえた熊だった。
小森さんは熊に連れられ「煙の中の国」へ行く。
熊は自分の娘の熊の婿に小森さんを選んだのだ。
煙の力で熊になった小森さんは娘さんと結婚して子供もでき、幸せに暮らした。
しかし、あるとき外界が懐かしくなって煙の国を出てしまう。
そこでちょうど救助隊に助けられる。
再び人間として暮らす小森さんのもとへ娘の熊が一度だけ尋ねてきて
「煙の中の国」へ戻ろよう懇願するが、小森さんはそれを拒み、
二度と煙の世界へは行けなくなった。