物語 しゃっくりがとまらない


くまはしゃっくりが十日も止まらなくて困っていた。
くまの家の下に住んでいるもぐらの家族もそれに迷惑していたので、
ふきのとうで薬をこしらえたり、水を飲ませたり、ねこやなぎの枝でのどをさすったり、
と、いろいろな治し方を教えたが全然回復しなかった。

ところが、小さな黄色いちょうちょが飛んできてくまの鼻の中に飛び込み、
それにびっくりしたくまが大きなくしゃみをすると、しゃっくりは止まってしまった。