物語 しろいしろいえりまきのはなし


うさぎの一家の一番下の妹が人間にさらわれてしまった。
一番上のお兄さんが人間の村へ探しに行くと言い出したので、
おかあさんうさぎはとっておきのまほうを使ってお兄さんうさぎを人間の男の子の姿にしてハーモニカを持たせた。
うさぎの男の子は猟師の家にたどり着いたが、そこにいた猟師の娘から
妹うさぎがすでにえりまきにされてしまったことを知る。
ところが、男の子がうさぎであることをきいた猟師の娘は自分がそばかすだらけの風貌なので
自分がうさぎの妹のかわりにうさぎになると言い出した。
二人は連れ立っていえへ戻り、おかあさんうさぎにこのことを話した。
おかあさんうさぎは二人をうさぎの姿にしようとしたが、あの魔法はたった一度しか使えない魔法だったため、
お兄さんうさぎを元の姿に戻せなくなった。
おかあさんうさぎは、これから人間として生きなければ行けない息子がお金を得る手段を考える。
そして、すすきから糸を紡ぐ術をむすこに、その糸からえりまきを編む術を猟師の娘に教え込んだ。
何年かがたち、人間の村に「あたたかいえりまきの店」が開店した。