3月になったある日。わかい女性のお客が来た。 そのお客は妊娠していてもうすぐ赤ちゃんが生まれるので、 赤ちゃんのカーテンを作って欲しいといった。 どのようなカーテンにするかを考えていると、 白いカーテンが春風のカーテンを作ることを提案した。 若草色の布でカーテンを作ると、白いカーテンが春風を遠くから呼んできて、 若草色のカーテンに歌を歌えるようにしてくれた。 十日後、赤ちゃんのおとうさんがカーテンを取りに来た。 その日、おばあさんの店にも本当の春風が吹いてきた。