物語 初雪のふる日


女の子が一本道に延々と続く石けりの輪が書かれているのに気づいた。
その石けりを飛んでいくと雪が降り始め、
いつの間には女の子の前後にはたくさんの白うさぎが同じように
石けりを飛んでいた。
そこで女の子はそれが雪を降らせる雪うさぎで、そのうさぎの列に
つかまると世界のかなたまで連れて行かれてしまうことを思い出した。
女の子はその列から抜ける「よもぎ」の呪文を唱えようとしたが
雪うさぎの歌声に気おされてどうしても唱えることが出来なかった。
そのままどんどん知らない土地へ連れて行かれる少女。
しかし少女は足元から一枚のよもぎの葉を拾う。
それは雪の寒さに耐える草の種からの贈り物だった。
少女はよもぎの葉に励まされ、雪うさぎになぞなぞを出し、
雪うさぎの歌のフレーズを変えることに成功した。
そして少女は呪文を唱え、雪うさぎの列から抜け出ることができた。